第一夜

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「あまりおそくならないでね」 「わかってます。では、いってきます」 そう母に告げると、空色の髪をなびかせた少女は快晴の空を見上げ、家を後にした。 元々人見知りの為滅多に外には出なかったが、最近になり自ら外に出るようになった。それには理由がある。 「……よし」 少女は物陰に隠したナイフを取り出し、村の周りを囲うバリケードを抜けあるところへ急いだ。 ついた先は、木々が生い茂り魔物の気配も全く無く。神秘的な雰囲気さえ漂う美しい森。 少女はここを見つけてから頻繁に足を運ぶようになり、最近では日課になっている。
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