第一夜

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とにかく、壁などを探すように。手を伸ばし慎重に歩き出したが、なかなか壁が見付からず。途方にくれかけたとき、暗さに目が慣れてきたのか、うっすらと灯りが見えてきた。 「出口……でしょうか……」 入ってきたところは階段だが、少女は焦っていたのか。とにかく光の見える方へ急いだ。 最初はとても小さな光だったが、徐々に光は強くなり。壁や天井もしっかり見えるほどになっていた。 「後少し……後少しです」 その気は無いのだが少女の歩くスピードは徐々に早くなり、ついに光が放たれている部屋に到着した。 「なんでしょうか、この部屋は……それに、この臭いは……」 かなり広々とした部屋は、金色に輝く光には似合わないほどのホコリの臭いや錆びた鉄のような臭いがした。
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