第二章

4/4
前へ
/15ページ
次へ
「あ、あぁ、し、信じるよ」 なんだよ!?こいつマジか!マジで悪魔なのか!?なんで悪魔なんかが俺のところに!? 「なんで、お前は、俺のとこにきたんだ?」 「おぬしがその鏡を持って帰ったからじゃ」 「ふ~ん、なるほどな。ところでこの鏡は、なにかできるのか?」「そうじゃの、おぬしの中途半端な顔を見ることができる」 「ん!なんだって!俺の顔が中途半端だと!!」 「それと・・・。」 「なんだ!?まだ文句あるのか?ん?」 「違うわい!それと、この鏡は、他人の今の状況がみれる」 「は?」 「だからじゃのう、他人が風呂に入ってたら、その様子が見れるってことじゃ」 「なっ!なんだそれは!」 「おお!良い反応じゃ。ほれ、使ってみ」 「嫌だ・・・。」 「え!?なんじゃと・・・?」 「嫌だって言ったんだ。」 「なんでじゃ!」 悪魔は、大きい瞳をさらに大きくして俺に聞いた。 「そういうの好きじゃないんだ」「好きじゃない・・・?なぜじゃ」 悪魔は、俺に一歩近いて来た。 そうして、珍しそうな顔をして、俺の顔を覗き込んだ。 「あ、あんま、顔近づけるな。なぜならな、俺は、他人の嫌なことはしたくないんだ。人に勝手に自分の私生活とか、体とか見られたくないもんだろ?」 「はっはっは、この偽善者が。」「偽善者でも良い。俺は、人の嫌がることをするくらいなら。偽善者と呼ばれた方が、まっしだ。」それを聞いた悪魔は、大笑いしだした。 「はっはっはっはっは!!!なんだ?こんな人間もいるんじゃのう?これは、新発見じゃ!おぬし、名前は、なんていうのじゃ?」 「俺は、俺の名前は、鳥岡 恭佑だ。」 「そうか、わしの名前は蛍じゃ」「・・・。は?蛍?なんだと!?思いっきり日本の名前!?」 「なんか、文句あるか?わしは、日本で育った悪魔じゃ!」 「そ、そうか・・・。ぷっはっっはっは・・・。」 「笑うな~!!」 「いや、すまんすまん。てっきり悪魔って、カタカナ表示の名前を予想してたから」 「それは、お前ら人間の勝手な想像じゃ」 「そうだな」 「これから、よろしくな、恭佑」「え?なにが?」 「なにがって、これからわしもここに住むんじゃよ」 「な、なんで?」 「なんでってそりゃあ、おぬしが鏡の持ち主になったからな」 「はぁ・・・。」 そうして、俺と蛍、そして、弟との共同生活が始まったのだった。どうすっかな、雄太には、何て言おうか・・・。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加