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「あ、あぁ、し、信じるよ」
なんだよ!?こいつマジか!マジで悪魔なのか!?なんで悪魔なんかが俺のところに!?
「なんで、お前は、俺のとこにきたんだ?」
「おぬしがその鏡を持って帰ったからじゃ」
「ふ~ん、なるほどな。ところでこの鏡は、なにかできるのか?」「そうじゃの、おぬしの中途半端な顔を見ることができる」
「ん!なんだって!俺の顔が中途半端だと!!」
「それと・・・。」
「なんだ!?まだ文句あるのか?ん?」
「違うわい!それと、この鏡は、他人の今の状況がみれる」
「は?」
「だからじゃのう、他人が風呂に入ってたら、その様子が見れるってことじゃ」
「なっ!なんだそれは!」
「おお!良い反応じゃ。ほれ、使ってみ」
「嫌だ・・・。」
「え!?なんじゃと・・・?」
「嫌だって言ったんだ。」
「なんでじゃ!」
悪魔は、大きい瞳をさらに大きくして俺に聞いた。
「そういうの好きじゃないんだ」「好きじゃない・・・?なぜじゃ」
悪魔は、俺に一歩近いて来た。
そうして、珍しそうな顔をして、俺の顔を覗き込んだ。
「あ、あんま、顔近づけるな。なぜならな、俺は、他人の嫌なことはしたくないんだ。人に勝手に自分の私生活とか、体とか見られたくないもんだろ?」
「はっはっは、この偽善者が。」「偽善者でも良い。俺は、人の嫌がることをするくらいなら。偽善者と呼ばれた方が、まっしだ。」それを聞いた悪魔は、大笑いしだした。
「はっはっはっはっは!!!なんだ?こんな人間もいるんじゃのう?これは、新発見じゃ!おぬし、名前は、なんていうのじゃ?」
「俺は、俺の名前は、鳥岡 恭佑だ。」
「そうか、わしの名前は蛍じゃ」「・・・。は?蛍?なんだと!?思いっきり日本の名前!?」
「なんか、文句あるか?わしは、日本で育った悪魔じゃ!」
「そ、そうか・・・。ぷっはっっはっは・・・。」
「笑うな~!!」
「いや、すまんすまん。てっきり悪魔って、カタカナ表示の名前を予想してたから」
「それは、お前ら人間の勝手な想像じゃ」
「そうだな」
「これから、よろしくな、恭佑」「え?なにが?」
「なにがって、これからわしもここに住むんじゃよ」
「な、なんで?」
「なんでってそりゃあ、おぬしが鏡の持ち主になったからな」
「はぁ・・・。」
そうして、俺と蛍、そして、弟との共同生活が始まったのだった。どうすっかな、雄太には、何て言おうか・・・。
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