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「……って、ことで。神楽ちゃんは僕の家で面倒見ますんで」
「さらばアル、自宅警備員」
二人はそう言えば、一人の自宅警備員(つまりニート)を放置して万事屋から去って行く。
「はあ…」
二人が去ったのを確認すれば、わざとらしく大きなため息をつきポケットに入っている全財産の小銭を確認した。
手のひらには、36円。
「うわあッ、五円チョコ7個買えるし…って、嬉しくねえよッ!!全然嬉しくねえよッ!!」
切ねえ……。
なんでこんなことになっちまったんだよ…?
俺が悪かったのか?
俺が…
「19日間、入院したせいだよ…」
膝をついて、うなだれた。
米はねえし金もねえ。
そしてなにより、仕事もねえ…。
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