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もと来た道を戻り公園を後にしようとした……が、出来なかった。オレの歩く先に何かが置いてあったのである。
よく見ると……そこには幼い子供の顔があった。
「━━!!」
目は閉じてあり、口は少し笑っていた。その表情はまるで安らかに眠っていたようだった……。
この恐怖を少しでも吐き出そうと声を出そうとするが━━声が出ない。叫ぼうにも……叫べない。
すると微かに何かの気配がした。その気配の方を向く。するとそこには血に染まったどこかの高校の制服をまとっている━━今時の女子高生の姿があった。
髪は茶髪でパーマをかけており、なんといっても特徴的なのが両手に持っている包丁だった。
右手には切れ味の良さそうな細長い包丁。
左手には長方形のバカでかい包丁。
共通点と言えばどちらも血まみれだった。
彼女の奥に視線を向けると……グチャグチャになった子供の体だった物体がある。
逃げなければと、本能で感じた。
逃げなければ!!
そう思いオレが走りだした次の瞬間彼女はオレの後をもの凄い速さで追ってきた。
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