第1章 ・日常・

3/4
1036人が本棚に入れています
本棚に追加
/277ページ
校舎に入ると生徒達の声が反響してより大きく耳に情報として届く。   「ねーニュース見たぁ?」 「えー??見てなーい。何かしたのぉ??」 「連続殺人鬼が現れたんだってさぁ!!」   「やべぇ気持ち悪ぃよな!!」 「あの殺人事件だろ!?オレ本当怖いんだけど!!」   どうやら学校全体が連続殺人の話で持ちきりのようだった。と、いうか皆意外にニュースとか見てるんだな。意外だった。   「まぁいいや」   明日香の突然の独り言に少しびくりとしてしまう。   「何が?」   とりあえずは聞いてみた。   「オレが元気なのか大和に元気が無いのかどっちなのか」 「それかよ。あのな、元気で居て損は無いんだから、お前は間違ってないんだぞ?」 「……確かに。そうだよね!?ふふっ、なんか余計元気になったよ」   と、満面の笑みを浮かべながらこちらを見ていた。その同い年とは思えない童顔の笑顔はこちらまで元気にさせてくれる。   階段を登り自分達それぞれの教室に向かう。オレと明日香は違う組なので途中別れるように明日香は自分の組の教室に入っていった。   オレは教室に着き自分の席に向かう。どいつもこいつも連続殺人の話しかしていなかった。
/277ページ

最初のコメントを投稿しよう!