第2章 ・衝突・

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一日の授業が終わった頃には連続殺人の話題は冷めつつあった。   「やっべー……帰りに殺人鬼に会ったらどうしよう」   と、佐伯だけがそんなことを真剣に悩んでいた。   例の連続殺人事件を警戒してか、今日すぐに家に帰るよう指示された。 HRを終えオレは少しでも、と思い自主練をしに武道館へ向かう。朝に佐伯が言った通りオレは剣道部に所属している。 うちの高校は部活動がさかんで県大会に止まらずインターハイに行っている部活も少なくはない。 剣道部もその中の一つだ。 そしてオレは一応そこのキャプテンを務めている。インターハイ常連高校のキャプテンなんて聞こえはいいが実際楽ではない。精神的にくる。   「お願いします!!……ってまぁそりゃ誰も居ないか」   自分以外に誰も居ない空間でそう呟いた。すると更衣室には何か人影らしきものがあった。   「あ、大和先輩!!お願いします!!」   一年の会津武(あいづたけし)だった。   「なんだ、お前先生達に早く帰れって言われてただろう。早く帰れよ」   と、ふざけた調子で言う。   「そういう先輩もじゃないですかぁ!!」   なんて少しばかりのふざけた会話を交えた。
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