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しかし観音様直々の改名とあらば、それだけで名誉だ。
玄奘「分かりました。私はこれより三蔵法師玄奘として生きます!」
観音「うむ。さて…最後の助言をしよう。そなたの天竺への道程は先ほども言ったが険しく危険を伴う。妖怪に襲われることもあるだろう。そこでまず、そなたは従者となる者を見つけ出す必要がある」
玄奘「従者…ですか?」
観音「この世には既に、そなたの従者となる宿命を負った者達がいる。天竺に向かうには、その者達を探し出さねばならん」
…そういえば、絵巻物にも描かれていた。
三蔵法師の従者が…
玄奘「その従者となる者達を、探せばよいのですね?しかしどうやって…?」
観音「おぉ、そうであった。これを渡さねばな」
観音様は鈴を私に手渡した。
玄奘「鈴…ですか?」
観音「その鈴は、従者となる者が近くにいた場合、普段とは異なる音色を放つ。それで見つけられるだろう」
玄奘「分かりました」
私は鈴をしっかり握りしめた。
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