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「貴様、何者だ?返答によっては……」
「お止めなさい!」
腰の剣に手を伸ばしかけた青年を王妃がピシャリと叱る。
「客人に対して礼儀に欠けますよ、ギルバート。それでも次期国王候補ですか?」
「申し訳ありません。母上」
宿でも思ったけど、この世界の女性つぇー……
「そうだぜ兄貴。こんないい女ビビらせちゃだめだろ?」
突然、背後から声が聞こえたかと思うと……
ムニッ……
「ひゃあ!?」
いきなり後ろから胸をわしづかみにされた。
「お~、デカイけど、ちゃんと弾力もあってなかなか……」
「うわぁぁっ!」
ガスッ!
「ぐはっ!」
とにかく背後の人物の脇腹に肘を入れて引き剥がす。
「だ、大丈夫ですかお姉様!?ライ兄様、イタズラが過ぎますよ!?」
アニエスが俺に駆け寄ってきて、背後にいた(今は床で悶絶中の)少年を叱る。
アニエスと同じ金髪で、俺と同い年くらいの少年だ。
言ってしまえば美形だ。ただし、さっきの行動で変態の烙印を押される羽目になっているが。
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