当事者は置いてけぼり!?

4/25
27405人が本棚に入れています
本棚に追加
/1028ページ
俺の刀の刀身が、鍔が、柄が、飾り布までが純白に染まる。 「美しいな」 「美しいだけじゃないよ。初の舞・月白!」 俺達の足元が白く輝く。そして…… パキィィィィィン! 天を貫くように氷の柱が出現する。 「やったか?」 氷結する寸前に離脱した俺は、氷柱を睨む。 手応えはあった。確実に食らわせたはずだが…… 「やるな。氷の剣とは驚いたぞ」 「化け物か!?」 次の瞬間、氷柱が跡形もなく崩れ去り、そこには、サーベルではなく、炎を纏う大剣を携えたシルフィオネさんが立っていた。 「私に魔武器を出させるとはな。貴様の実力を甘く見ていたようだ」 俺としては甘く見られたまま終わってほしかったよ! 「いくぞ!」 再び突進してくるシルフィオネさん。ならば…… 袖白雪で地面を横に四回刺す。刺した場所から白い光が炎のように揺らめき、雪のように粒子が舞う。 次に袖白雪を顔の高さまで持ち上げ、突きを放つように構える。 「次の舞・白蓮!」 光が一瞬増したかと思うと、爆発的に吹雪が発生し、シルフィオネさんに向かって突き進む。
/1028ページ

最初のコメントを投稿しよう!