11/32
前へ
/50ページ
次へ
「こんなに……痣だらけなんて……」 「……」 「和葉は知ってんの……?」 「知ってるよ。一緒にお風呂入ってるから」 「……」 「希桜?」 「……毎日?」 「え?」 「毎日殴られてんの?」 その声は少し震えていた。 「僕がとろくさいから……」 バンッ いきなり僕の後ろの壁を殴られた。 「希……桜?」 「ごめん。ちょっと頭冷やして来るわ」 そう言って踵を返してしまった希桜。 「いやっ…行かないで……っ」 僕は慌てて後ろから希桜に抱き着いた。 「湊……」 「行かないで……希桜っ」 「湊」
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加