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不意に唇が重なった。 「!!」 少しして離れた唇。 そして紡がれる言葉。 「俺は湊が好き。友達としてじゃなくて」 「……」 「大好き。」 「希桜……」 「迷惑なのは知ってる。けど湊が傷付くのはもう見たくない。」 「……」 震える腕を希桜の背中に回す。 「湊…?」 「僕も……。僕も希桜が好き。大好き……っ……迷惑なんかじゃないよ……っ」 結局最後には泣いてしまった。 ガラガラッ その時扉が開いた。 「朝っぱらからいちゃこくな」 入って来たのは保健室の先生……いや、正義(マサヨシ)さんだった。 「ま、正義さん!!?」 「おぉい、パパって呼んでって言ったろ?」 正義さんは希桜のお父さん。
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