7人が本棚に入れています
本棚に追加
「大方、おばさんが鍵かったんじゃねぇの?」
「……全く…」
ふと横を見るといつの間にか和葉に繋がれた手。反対側は貴祠の手を握っていた。
「兄ぃ」
「ん?どうした?」
「……僕、兄ぃが傷付くのもう見たくないよ……」
「和葉……」
胸が締め付けられそうだった。
「和葉」
ヒョイッと希桜に抱き上げられた和葉。
「きーくん…?」
「湊は俺が守るから」
「希桜?」
「貴祠も和葉も俺が守る」
小学生のくせに大人びた発言をした希桜。
「ありがと、きーくん」
「兄ちゃんありがと。でも和葉は俺が守る」
「「…………」」
その言葉に顔を見合わせる僕と希桜。
「あっちゃん……ありがと」
希桜の腕から降り、ぎゅむっと貴祠に抱き着く和葉。
最初のコメントを投稿しよう!