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「はぁ~……」
明日からの事を考え、自然とため息が漏れる、小学生の時ですら大人顔負けの修行をさせられたんだ……アレから10年……想像しただけで気が滅入ってしまう
「あ、田仲先輩?」
憂鬱な気分を一層盛り立てる声が背後から聞こえてきた。
「う…安か……」
一つ後輩の糞生意気な一年だ、普段無口なクセに口を開けば毒しか吐かない、黙っていれば可愛いだけに非常に勿体無い人物だ。
「何ですか?急に心拍数が上がったみたいですけど……私に会えて緊張したんですか?」
なんでそんなことがわかるのか、安の言った通り俺の心拍数は今も上がり続けていた。
「あぁ、お前、可愛いからな」
おっと、つい思ってた事が口から出ちまったぜ、へへっ
「キモいですね?今すぐ私の視界から消えて貰えますか?」
いきなり毒を吐く安、全く……
「あんまり怒るとハゲたり、シワが増えたりするぞ?」
「潰すぞ?」
今日はコレくらいしておいてやるかな、買い物が先決だ。
「じゃあな性格ブス?」
俺は力の限り走った。
背後から安の怒声が聞こえたがソレを振り抜く様に全力で走り抜けた!!
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