世界反転

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階段を降りながら、俺は犯人について考えてみた、今のところ校舎には親友がいる事しか解らない、犯人が親友なら目的が解らない、と言うか今の段階では何も解らない…… 「やるしかねえのかよ……」 犯人も目的も解らないのであれば、やることは一つか…… 「よぅ、田仲?」 ロビーにはヘラヘラと軽いノリの親友が親友鮫尾[おやとも・さめお]が手を振っている 「おぅ、親友……」 俺は少し親友と距離をおき、立ち止まった。 「……なぁ田仲?さっきエビを見かけたんだよ」 「何だって?声、かけなかったのかよ?」 エビも此処に居るのか……親友といい、エビといい、どうなってんだ? 「いやさ、エビの奴さぁ、スゲー恐い顔しててよー、思わず隠れちまったんだよ」 なんとも情けない奴だ、エビだったら運動神経も良いし、コイツよりは戦力なるのになぁ 「なんかよ~肩から血ぃ流しててビックリしちまってよ~」 「なん…だと?」 怪我をした女を放って置くとか、フェミニストの風上にも置けない奴だ。 「何処で見かけたんだ?」 「2階の廊下だけど……A階段から3階に上がってったぜ」
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