世界反転

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「そのドリルで壊せないか?」 「バッテリーに限りがあるし、5㎜の穴が幾つかあく程度だろうな」 コイツは対人には大きな脅威になるが、それ以外には大して役に立たない、犯人の目的も解らない今、無闇に外に出るのも考えものだ。 「……」 「エビと会えれば俺達の生存率が上がるぞ?」 「そりゃーまぁ、あいつ意外と運動神経良いしなぁ」 「そうと決まれば3階いくぞ!」 俺はさっさとC階段から3階へ向かった。 A階段の方には1階は食堂と職員室、校長室やら応接室がある、2階は視聴覚室、図書室、3階は倉庫、音楽室……それ以外は教室か…… 「田仲は工作室にいったんだな?俺の武器は傘と靴べらだ……」 俺は親友の武器?を見て驚愕した!コイツ……全く戦力にならないぞ? 俺はいざって時はこいつを見捨てようと堅く心に誓った。 鉄の絆なんて糞くらえだ! 「なぁ、田仲?」 「う……ど、どうした?俺は別にお前を見捨てようとなんて……」 「え?何言ってんだよ?そんなの当たり前だろ?」 危ない危ない…つい思った事が口から出ちまった……
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