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「親友!」
俺は親友の腕を力一杯掴み、来た道を引き返す。
もはや絆がどうこう言っていられる状況では無い、此処から脱出して警察……いや、自衛隊にでもかくまって貰わねば!!
「た、田仲?エビはどうすんだ?」
「駄目だ……俺の予想通りならもう……ん?」
「あら?田仲軍団?あなた達も此処にいるなんて、奇遇じゃなーい?」
「あ、田仲君、こんばんわ」
この暗い廊下には不相応な明るい声のミナミ嬢と伊藤さんが此方に向かって手を振ってきた。
「お嬢?それに伊藤さんも?」
まさかこの二人まで監禁するとは、やはり緒留さん以外には考えられない……
「なぁ、お嬢?一体どうなってるんだ?何か知らないかな?」
「うっさいわね?着いてこないでよ!」
オフゥ……相変わらずお嬢の罵声には興奮してしまう
「いや~女の子二人じゃ危険だから俺達が着いていってあげるよ」
親友はお嬢の迫力に押される事なく、お嬢に近寄る、こう言うとき馬鹿は強い……
「あんた達と一緒の方が危険だからさっさと消えなさい?」
「もう、ミーナったらぁ、ゴメンね二人とも、また後で会おうね?」
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