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打つ手無し……か、相手が完全無欠の緒留さんで、脱出の手立ては無し……
俺の中で熱い何かが沸き上がる、久しく感じていなかったこの感覚……熱……
「よし!親友!エビとお嬢達を連れて奴を……倒す!」
「へ?田仲?どうしたんだよいきなり?なんかぁ、久々の熱血モード入っちゃってるみだいだし?」
そうか、熱血モードか……元々は熱血馬鹿だった俺だが、周りとの協調性を大事にし始めた頃から熱血モードは影を潜めていた。
「いくら強大な敵であっても、力を合わせて立ち向かえば勝てる!」
「強大な敵?田仲お前、犯人の見当ついてたのか?」
俺は何も言わず頷いた。
「よし!そうと決まれば3階でエビを探すぞ!」
「へ~い」
俺は2段飛ばしで階段をかけ上がった。
待っていろ!白銀緒留さん!!
「エビぃー!!出て来いや!!」
俺はスパナで壁を殴り付けながら、一つ一つ教室を覗く
「エビぃー!!どこだぁ!!」
「おぃ田仲?」
ようやく俺に追い付いたらしい親友が呼び止める
「ん?どうした?親友もエビを探してくれよ?」
「……あぁ……」
俺は親友と別れ、再び壁を殴り付ける
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