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「たく…エビのやつ、どこにもいやがらない」
俺と親友は3階の各部屋を捜索したがエビはおろか、人っ子一人見当たらなかった。
「仕方無い、俺はお嬢達を捜そう、多分2階にいるでしょ?田仲はもう一度3階を捜してくれ、それじゃあな」
親友は颯爽と2階へ降りていった。
お嬢達か、確かにあの二人がいれば緒留さんでも殺れるかも……
「おらぁ!エビぃ!いい加減に出てこいやっ!」
俺がスパナを振り回して廊下を歩いていると、何やら異様な臭いが鼻をついた。
「なんだ?」
臭いを追って行くと、まだ捜索していない部屋にたどり着いた。
部屋と言うか、女子便所だった。
「うぐ……」
俺は思わず口元を抑え、吐き気をぐっと堪えた。
「な、なんの臭いだ?」
正直、田仲軍団1の紳士で通っている俺としては女子便所に入ることに躊躇いがあった。
「お~い、エビー?いるのか~?」
便所に向かって呼び掛けてみたが反応は無かった。
どうするか……この中に何かが有るのは明らかだ。
俺は溢れる好奇心を抑える事が出来なかった。
「入りますよ~」
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