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「マサムネか?」
「……坊主、お前が殺ったのか?」
マサムネはいきなり真剣な表情になり、俺にアイスピックの切っ先を向けてきた。
「い、いや、これはその……」
俺はいきなりの事に気が動転してしまい、上手いこと呂律が回らずしどろもどろしてしまった。
「まさかホントに?」
マサムネの表情が何かを訴える様な哀しい顔になる
「つまりこれは……俺は…ちがっ…」
俺がまだどもっていると、マサムネの表情が冷徹なモノに変わった。
「ひぃ!」
「うわっ!坊主てめぇ!」
俺はマサムネを押し退けてトイレから駆け出した。
「うおおー!!」
後ろから聞こえるマサムネの怒声を振り切り、俺はB階段から2階へ駆った!!
やべぇ!マサムネに誤解されちまった……よりによって殺人犯って、マジでヤバい……
「おい、田仲?どうしたんだよ?死相が出てるぞ?なんかあったのか?」
ちぃ……呑気な野郎だ……
「エビが殺されてた……」
「ま……マジかよ……だ、誰に?」
親友は青ざめた表情をする、さすがに馬鹿を地で行く親友でも事の重大さを理解出来た様だった。
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