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「止めないでくれ、俺は…俺はコイツを…」
俺の涙ながらの訴えを親友は軽く無視して、俺の手をエビから離す。
「どうやら、サボテン岩に墓標を一つ増やさないといけない様だな?」
俺は親友に対して殺気にも似た感情をぶつけた!
「いや、そうじゃなくって、田仲、お前30分位気を失ってたんだぞ?」
親友の言葉を理解するのに10秒、そして俺は学園に向かって猛烈ダッシュした。
「く…エビの奴…アイツが男だったら今頃殺しているところだ!」
「朝っぱらから物騒な事叫んでんなよ?レオ?」
俺の前を走っていた男がわざわざ減速して俺と肩を並べた。
「おはよう、マサムネ相変わらず速いな?」
俺は息も絶え絶え走っているが、マサムネは余裕綽々と言ったところだった。
「まっ、これでも水泳部期待のホープとか呼ばれてるしな?つーか、レオが遅刻なんて珍しいな?さっきの絶叫となんか関係あんのか?」
流石はマサムネだ。1を聞いて10を知る……か、恐ろしい子……
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