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「うぅ…ッッ!」
マサムネの蹴りが相手の左手一本で受け止められる、マサムネの本気の蹴りは木製バットをへし折る程の威力がある……あの女…化物かぁ!
「相手の油断を誘い、不意打ちで機先を制す……遅れているな?子供の喧嘩は……」
「ちぃ!」
俺の身体は無意識のうちにその化物に飛び掛かっていた、奴はと言うと、冷静に俺の顎へとカウンターの膝を打ち込んで………
「………」
「……」
「…」
「………むは?」
後頭部に柔らかい感触を覚え、目を覚ました。
「獅子!!」
これは夢か?
ついさっきまで死闘を繰り広げていた、上級生のお姉さんの柔らかい太股の上に寝ているなんて……
「獅子!起きたか?」
「へ?なんで?」
何故かお姉さんは俺の名前を知っていた。
「おい坊主?」
「れお、てめえはボクが殺すまで死ぬんじゃねぇ!」
マサムネと蛯沢は無事か……
「……うぅ」
顎の鈍痛に耐えながら立ち上がる
「あの~お姉さん?何処かで会いましたっけ?」
何となく丁寧な言葉遣いになってしまった。
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