第一話 目覚める者

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 一面。真っ白な部屋にある男が眠っていた。  その男は凛々しい表情でスヤスヤと眠っていた。  眠っている男の側で別の男が、椅子に座りながら本を読んでいた。  椅子に座っている男は見た目は優しそうな老人であった。老人は短い銀髪に髭を生やしていた。  その一面白い部屋に、別の女がやってきた。  女は老人に話し掛けた。 女性 「ゼクス。また、本を読んでいるの?」  女性が老人の名を告げると、老人は答えた。 ゼクス 「本には様々な知識が詰まっている。だから読むのさ。セリス、君もたまには本を読むだろう?」 セリス 「え、ええ。読むわよ。でもあなたみたいに毎日読まないわよι」 ゼクス 「ははは。まあ、無理に毎日読まなくてもいいさ。君は、君のやりたいことをすればいいさ!」  ゼクスが笑いながらいうと、セリスは眠っている男を見つめ告げた。 セリス 「そういえばこの男が、ここで眠りつづけてもう70年になるかしら・・・」 ゼクス 「そうか、あの戦いからもう70年か。彼が光の使者達に敗れてからずっとこの場所で眠りつづけている・・・。まだ、目覚めようとしていない・・・」 セリス 「あの戦か・・・」  ゼクスとセリスが告げる戦い。それは今から70年前に起きた戦い。  強大な光と強大な力がぶつかり合った戦い。  様々な世界で語り継がれる戦いだった。
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