うさぎ

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――うさぎは寂しいと死んじゃうんだって 誰かに囁かれた気がした。 ――あぁ。また夢か… 僕はどれ程馬鹿な夢を見るんだろう。 誰も僕には喋りかけない。 誰も僕には笑いかけない。 ましてや目を合わせることも。 こんな生活にはもうなれてしまった。 僕はいらない人間。 必要とされない人間…。 それは多分、僕が紅い目をしてるから。 血のような紅色の。
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