うさぎ

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いくつもの冬が過ぎた村は 紅色の目をした男の子の事なんて とうの昔に忘れ去られていました。 ――ザッザッザッ 青年は隣町で手にいれた鎌を持ち歩き 深く帽子をかぶって あの村へ現れたのでした。 「見かけない人だね?旅人かい?」 優しげなおじいさんは青年に声をかけます。 青年はなにも言わず 紅い目をおじいさんにむけ そっと鎌を振りかざしました。 ――ザシュ ―――――悪夢がはじまりました
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