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ゴビさんはスタスタと教卓に戻り、刺す様な目で教室を見渡す。
僕に向いていた好奇の目が一斉に消えたのを感じた。
―これはどういう事なんだ!?
まさか、僕だけこのテストが日本史に見えるとか…?
そんな事、あるのだろうか?
あの真面目で頭が固いゴビ砂漠が僕をからかっているとは思えないし、あの誰もが震え上がる怒り様は、本当に僕の事を叱っていたし…。
―自分がおかしいのだろうか?
「え~、色々あったが、残り時間は7分!
そろそろラストスパートをかけろ~。」
周りのクラスメイトは慌て始めた。
え~っ、という小さな声も聞こえて来る。
僕はその中で一人、落ち着いていた。
―あ、ゴビ砂漠先生のいつもの言い方に戻った。
僕は何だか自分がおかしくなった。
―もういいや。
どうせこのまんま出しても0点の日本史が返って来るだけだし、一度挑戦してみるか!
僕は数学のテストなんたらは諦め、苦手な日本史に取り組む事にした…。
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