20人が本棚に入れています
本棚に追加
/34ページ
ペラッと用紙をめくる。
次の瞬間、僕の目に飛び込んできたのは…。
文章の羅列だった。
透けて見えた、あのやけに密度が濃いものの正体とは、薄々予想していた通り、文章であった。
だが…。
―な、何だこれは!?
数字や記号の類いは一切見当たらず、ただ長い文章が紙の上にのっている。
しかも、最後の方に何やら白黒の絵が描いてあったりもする…。
数学のテストで、果たしてこんな事はあり得るのだろうか。
―ま、まぁ、もしかすると習った公式の裏付けをしろ、とかいう感じの問題かもしれないし…。
問題を見ない事には始まらない。
多少の怖さを抱えながら、僕は最初から文を読む事にした。
最初のコメントを投稿しよう!