39人が本棚に入れています
本棚に追加
「いいかい、イレーネ、君は世界の希望だ。どんなに時代が病んでも、その誇りを忘れちゃいけない。…難しいかな」
「はい 所長」
言葉としてはイレーネの中にインプットされたのだろう。だが彼女は本当の意味で理解してはくれない。それはローウェルもよく分かっていた。
所詮、彼女は機械なのだ。
考えはしても、感じはしない。
心があると見えるようにプログラムされているだけ。プログラム通りに動いているだけなのだ。
誇りなんて《意識》は、彼女にプログラミングされていない。
最初のコメントを投稿しよう!