3人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
第二話 [ミッション]
それからしばらくは挨拶程度の会話しかしなかったが、 数日が過ぎた頃に、バクテリアンの接近に伴って隊長から出撃命令が出た
「ナナシはラティスと共に出撃!」
とうとう子守タイムが来ちまった
俺は愛機のサンダーボルトに乗り込み、出撃した。
(大使様は偵察機か、敵なんざ俺一人で十分だが、足は引っ張るなよ)
そう思いながら敵機と交戦に入った
するとどこからとも無く歌とも曲とも言えないBGMが流れてきた。
「おいスノウ、BGM流してるのか?」
《そんなもの流しませんし、聴こえません》
空耳か・・・?まぁいい、今は目の前の獲物に集中だ
敵ファン部隊を次々に撃破
《珍しく調子いいですね》
AIが皮肉を言うが、自分でも確かにそう思った
俺はその後も自慢のスプレッドミサイルで、次々と敵機を撃破していった
「よし、こいつで最後だな、スノウ」
《残念ながらその通りです》
コイツ、何が残念なんだよ・・・
「ミッションコンプリート!お疲れ様でした」
オペレーターからの通信を受け、俺は成績を確認した
撃墜数:ナナシ35機 ラティス0機
・・・・さすがに呆れたわ、何やってたんだアイツは・・・
基地に戻り、ロッカーに向かうと、途中で隊長が声を掛けてきた
「よう、ナナシ、今日のミッションSランクだったぞ」
「は?足手まといがいたのにか?」
「さすがはうちのエースだな、その調子で頼むよ」
隊長はそう言って立ち去った
確かに調子は良かったが、単騎ならともかく、僚機を連れていくとランクは上がりにくい
その状況でSを取れるのはお互いが絶好調でチームワークも噛み合わないと難しい
「まぁ、偶然だろうな・・」
そう思うことにして、その日の任務を終えた
最初のコメントを投稿しよう!