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第五話 [StarField]
翌日、バクテリアンの接近報告を受け、隊長から出撃命令が出た
「偵察部隊の報告によると、前線はいつものファン部隊だが、最奥にいる敵の正体がつかめてないそうだ、慎重に行ってくれ」
俺はやる気に満ち溢れていた
「ラティス、俺が守ってやるから、ちゃんと付いて来るんだぞ」
「はい、お願いします」
俺とラティスは、サンダーボルトとスターフィールドに乗り込み発進した
前線のファンを撃破すると、スプレッドミサイルを解放し、敵を一層しながら突き進んだ
「ナナシ機、突っ込みすぎです、慎重に行って下さい!」
オペレーターからの通信は聞こえたが、今の俺を止められる奴なんざ、いねぇよ
《ナナシ、この先に敵影が3体、慎重に》
スノウまで、心配性なやつだ、そう思いながら突っ込んでいくと、
そこにはアイアンメイデンが3体、こちらを発見すると向かってきた
「スプレッドで一層してやるさ、行くぞ」
ところが、スプレッドは前線で使いすぎてオーバーヒートを起こしていた
「スノウ、何で教えてくれねぇんだよ」
《何度も警告しましたが、聞いていませんでしたか?》
こんなやり取りをしているとアイアンメイデンは容赦なく攻撃を仕掛けてくる
ノーマルショットじゃ歯が立たない相手だ、レーザーを解放しようにもパワーカプセルが足りない
サンダーボルトは何度も被弾して装甲も限界だ
「ちくしょー、ここで終わりかよー」
アイアンメイデンのトドメの一撃がこっちに向かってきた!
「!!!」
その時、サンダーボルトと敵弾の間にスターフィールドが割って入ってきた
敵弾をその機体で受け止めたスターフィールドは、そのままアイアンメイデンの1機にぶつかっていき、両機は粉々に砕け散った
目の前には、その破片が燃える青白い光で覆われ、あたかも星屑の草原のように美しく広がっていった
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