表裏一体 ~chapter1~

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止まらない不信感。 止め処なく溢れる泉が漏れる。 「いやいや、ちょ。タンマタンマ」 なんで、こんなとこに。 帰せ! 僕を家に帰してくれよ!! 「この人でなし!!」 頬をつねろうと両手を顔に近付けるが、現実を知りたくないのか、首を左右に大振り、手を下ろした。 「このやろーこのやろーこのやろーこのやろーこのやろーこのやろー!!」 「寒いぞこんにゃろー!!」 まるで親鳥がいつになっても帰ってこない、寂しさに凍える雛鳥のように、燦の心は揺らいでいた。 そして、その心は…… 「ううっ……!?」 突発的に暴走を始めた。
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