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「ん、むむぅ……っ!」
ーーそんな!ウソでしょ!?
い、今……僕……!!
「わ、ちょ……やめ、んむぁ……」
今、燦は……
「うむぅ――!」
彼女に腕を掴まれたまま、接吻を強いられている。
口回りを滑らかに走らせるのは、彼女の舌だ。
それ以外の現状の理解などは、真っ白になる程の衝撃。
見知らぬ者に、このような事をされるのは例えようがない。
ひんやりとして、湿り気あるそれは、口回りの汚れを綺麗に拭きとり、離れた。
「んぐっ……!な、なななな何するんですか!!」
驚き過ぎて、ぶっきらぼうになってしまった。
「はぁ……はぁ……全く意味が分からない!なんなんだよ!!」
この燦と言う少年は本来、口調や容姿通り非常に他人に優しい性格で、よっぽどの状況ではなければ、自暴自棄になったり、人に強く当たったりしない。
はぁ……はぁ……、クソッ!!
つまり今はそれだけ精神面が追い詰められているのだ。
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