表裏一体 ~chapter1~

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そんな彼に姿勢を合わせたまま、空気すら透き通ってしまいそうな声が伝えるのだ。 「私、ミハヤ」 「質問の答えになってないよ。キミは何者かって聞いてるの!」 ーーミハヤ、変わった名前だ。 けど今はそんなことはどうだって良い。 「それは、分からない」 「はぁ、分からない?いやほら、私は何処どこに住んでいますとか、学校は何処どこに通っていますとか」 彼はイラつき口調ながらも真面目に質問するも、それに答えられないでいるミハヤと言う少女。 しばらく経ち 「もういいよ、はぁ……」 と、半ば呆れた形相のままため息をついた。 まあこんな場所にぽつんと置かれたら、誰もがこうなるのかもしれない。 「そういえばさ、キミ……具合悪そうだよ?大丈夫?」 一見平然に見えるミハヤと名乗る少女は呼吸が乱れ、額には多量の汗。 「大丈…夫」 ったく……人のゲロ舐め取るかな普通.
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