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『待て』
ーー声!
青髪の少年はミハヤを置いた後、ゆっくりと振り向いた。
ーーうひゃあ……
巨大過ぎる言う表現も過言ではない、それほどの鎌を肩にかける人。
赤い髪のウェーブが鎌を際立てていて、無表情なままこちらに歩み寄る。
なぜここにいる人は皆、形こそ違うものの、共通して刃となるものを持っているのか。
ミハヤといい、あの男と言い。
思えば自分がここで目覚めた時には、傍らに黒い剣が置いてあった。
いや、落ちていたと言うべきか。
ーーそう言えば、あの剣は?
その時、燦の足下にはザクッと地につく音と共にあの剣が。
「忘れ物だ」
「忘れ物?いらないよこんなもの!」
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