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「ありがとう。でもね、私の夢は事業を大きくするより、恋に悩んでる人の役に立つこと……一人一人を大事にしたいの」
「わかってますとも! 冴子さんの情熱はご立派です」
ヨシエは立ち上がり、冷蔵庫から缶ビールを二本持って戻る。
「社長、いや冴子さん。とりあえず乾杯しましょ!」
ヨシエに促される形で私もプルトップを開け、ヨシエが元気良く叫ぶ。
「恋活相談室の未来に乾杯ー!」
私たちは六畳一間の部屋の中、缶ビールで新事業のスタートをささやかに祝った。
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