プロポーズ?

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朝目覚めて隣に手を伸ばすと、 ベッドに薫はいなかった。 ベッドルームにまでコーヒーの いい香りが漂っている。 薫、コーヒー入れてくれてるんだ。 コーヒーのいい香りを嗅ぎながら、 ベッドの上でタオルケットに くるまったまままだ眼を開けたくなくて モゾモゾしていた。 「おーい、 萌実起きろ、会社遅刻だぞ。」 薫の声で飛び起きた。 あっ、そうだ会社。 そして、気がついた時はもう遅かった。 ドアから顔を出した薫が ニヤニヤ笑っている。 立ち上がった私は、何も着ていない。 「薫のバカ。」 とっさに片手でタオルケットをつかんで 胸を隠し、もう片方の手で薫に向かって 枕を投げた。 「うーん、もったいないけど 時間がないから、許してあげる。 だから、早く支度しなさい。」 枕をキャッチしながらそう言って 近づいて来たと思ったら、 チュッと額にキスをした。 キスされてフニャッとなっていると、 伸びてきた薫の手にサラッっと 触られた。胸を。 .
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