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ここから歩いて10分たらずの会社に
一緒に行くのは、
やっぱりまずい気がする。
薫は相変わらずそんなことは全く
気にせず一緒に行こうと言っていた。
私は薫を置きざりにして、
先にマンションを出た。
早足で歩きながら、寝坊して
薫に朝ごはんを作ってげられなかった
ことを反省した。
いつも、1人でちゃんとした朝食なんか
取っていないであろう薫のことを
心配してしまう。
和食が好きと言っていた薫に、
今度はちゃんと作ってあげようと、
もう、ちゃっかり次に泊まる日のことを
考えていた。
そして、3つのお願いで、
薫を困らせようと思っていたことも
先にあっさりと言われてしまった。
昨日、薫が言ってくれた
「愛してる」
と言う言葉は、ずっと耳に残っている。
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