第三章 ―復讐劇―

1/18
26人が本棚に入れています
本棚に追加
/67ページ

第三章 ―復讐劇―

―冬夜殿 今 何と申された?― ―私は もう お前達の やり方に ついてはゆけぬ。私は 私の やり方で 伊賀を守る。― ―我々は 頭領の命令によって 動いているのです。それに 従えぬと申すのなら それは 我々…伊賀への 裏切りと見て よろしいのか?― ―裏切るなど…。私は ただ お前達のやっていることは 間違っていると 言っているのだ。よく 考えてみろ。伊賀を守るべき我々が 伊賀を滅ぼしているではないか!?里の者が 我々を見る目…あれは 憎悪以外の 何物でもないぞ。― ―貴方は 彼等に 憎まれるようなことをなされたのか?我々には 身に覚えの無いこと。― ―何を申すか!お前達が 里へ行っては 暴力をふるい 好き勝手なことをしていることは 分かっておるのだぞ!― ―そのようなこと 我々には 何のことだか…。我々は 里の者が 安心して暮らせるよう 日毎 勤めて参りました。そのような言いがかり 心外ですなぁ。―
/67ページ

最初のコメントを投稿しよう!