第二章 ―抜忍―

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「鷹丸…。もし私が 他の男を愛したら どうする?」 如月の問いに 鷹丸は 透かさず こう言った。 「相手の男を殺した後 お前を守ってやれなかった責任を取って 自決しよう。」 「私を殺しは せぬのか?」 「…お前は 殺せぬ。愛する お前を殺すなど…俺には 出来ぬ!」 グッと 唇を噛み締めた鷹丸に 如月は サッと 抱き付くと 涙を流した。 「鷹丸…!許してくれ!お前を疑った 私を許して…!!」 「分かってくれれば それで良い。」 鷹丸は 強く 如月を抱き締めると 瞳を閉じた。 二人は 強く抱き合い お互いの愛を確かめていた。 「鷹丸…好きだ!愛している。」 「…如月!」 唇を重ね 舌を絡め 身体を重ね合う。 上になったり 下になったりしながら 何度も 口付けを交わす。 熱い吐息が 絡み合い 身体に 汗の粒を浮かばせ 見つめ合う。 「いつまでも お前と…こうしていたい。忍びであることなど忘れて お前と 二人で暮らしたい。」 潤んだ瞳で そう呟く如月に 鷹丸は 胸を痛めた。 鷹丸の気持ちも 如月と同じだった。
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