第三章 ―復讐劇―

2/18
26人が本棚に入れています
本棚に追加
/67ページ
―…父上も父上だか それに従う お前達にも 問題がある。このような 馬鹿げたことは 早く止めて 全うな 生き方をして欲しい。― ―全う…ですと?笑止!冬夜殿 我々は 忍びですぞ。もう 何人もの 人間を殺してきた。そのような我々に 全うな生き方が 出来ましょうか?…とにかく これ以上 我々を愚弄されるのならば いくら 頭領の御子息でおられる貴方でも 無事では いられませぬぞ。― ―…お前達には 何を言っても 無駄なようだな。もう 良い…。私は 一人でも 伊賀の里を守る。そして 何れ お前達が 自分の過ちに 気付いてくれることを祈っている。― ―…左様ですか。では 本日 これから 貴方様を 伊賀の裏切り者として 我々は 命を頂きます。― ―何!?そのようなこと 父上が お許しになられるはずが…!― ―御心配 無用。貴方の行動に 不審があるならば 我々の自由にしても良いと 頭領の許可を得ております。…今から 少しの間 貴方に時間を差し上げよう。どこへとも お好きに お逃げなされ。― ―お…お主等…!忍びとして 恥ずかしくはないのか!?― ―無駄口を叩く暇など ありませぬぞ。さぁー…早く 逃げるが良い 冬夜。我々の手から 逃れられるのならば 逃げてみろ。―
/67ページ

最初のコメントを投稿しよう!