1人が本棚に入れています
本棚に追加
「……ん」
目を開ける。
見慣れた天井に、見慣れた部屋。
「……学校」
のそりと身体を起こし、起床したての寝呆けた頭を携えて忍はリビングへと足を運ぶ。
といってもこの家、部屋が2つと、現在忍が向かっているリビング的な場所、あと仕切られていないが一応キッチンらしき場所と、個室トイレ。
暫定的にリビング含め3つの部屋を用途分けしただけで、始めからリビングという名目の部屋ではなかった。
しいて名前を付けるなら「真ん中の部屋」といったところだろう。
「……あぁ、学校ねぇや……休みだわ」
リビングに着き、最初にテーブルに目が行く。
そこにはラップにかけられた朝食達が置いてあった。
忍はそれらを緩慢な動作で持ち上げ、電子レンジの方へと持っていく。
「ふぁぁ……食べたら寝よぅ……」
欠伸をしながらレンジの中に入れ、ダイヤルとボタンで加熱を始める。
そして、それは程なくして単調な音と共に加熱終了を知らせた。
「……ふぁぁ」
再び欠伸をしながらレンジの中の物を元の置いてあった場所まで戻す。
そのまま自分もテーブルの前に座り、忍は朝食に有り付き始めた。
最初のコメントを投稿しよう!