2.幼なじみの男の子

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 学校卒業後、地元の会社へ就職が決まったが、この時専門学校時代から付き合っていた彼氏がいたため、会社からの便が良かった今のアパートに引っ越した。  元々地元に戻るつもりでいた昌は、中距離恋愛になるのを覚悟していたし、続けられる自信もあった。  だが、相手は違ったらしい。  わずかな距離でも、気持ちが離れるには十分だったようで、三ヶ月後には電話で一言別れの言葉を交わし、それ以後の連絡は断たれた。  あまりに呆気なさすぎて、ショックなのかそうでないのかも分からなかった。  別れた実感すらなかった。
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