2.幼なじみの男の子

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 その後も昌が実家に帰る回数は年に1~2回程度と変わらず、隆に会うこともないまま、3年が過ぎた。  昌の想像の中では、隆は愛らしさを残した少女と見紛う美少年に育っている。  なんと言っても、あの美晴の息子なのだから間違いない。  そのうちまた会えればいいと、ささやかな淡い期待を胸に置いてはいた。  ――それが、まさか今ここで、こんな形で叶うことになるなんて。
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