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昌が部屋の前まで近付くと、その男子高校生は顔を昌へと向け、じっと見つめてきた。
近くで見ると男らしい端正な顔立ちをしていて、尚更心当たりが見つからない上、見下ろされる視線に居心地が悪くなる。
「……あ、の?」
それ以上相手からの反応がないため、おそるおそる昌から声をかけてみた。
すると、その声に反応して瞬時に目を見開き、表情が崩れて満面に笑みが浮かぶ。
その笑顔は昌の脳の奥に眠っていた記憶を揺さぶり、一人の男の子の姿を思い出させた。
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