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「そっか。自己紹介しとけよー」
ガラリ。帰った。
電光石火のホームルームだった。
そこに広がるのは口をあんぐりと開けて唖然とする生徒が並ぶ教室。
そりゃそうだろ。誰が帰ると思ったものか。
しばらくの沈黙の後は皆の視線は自己紹介を提案した俺の元へと集中する。
仕方ない。息を大きく吸って、吐いて。
「……自己紹介しよっか。ええと、まず出席番号一番の人から……」
俺が仕切る羽目となった。はぁ、こいつが担任とか冗談抜きでお先真っ暗じゃねえか。
出席番号一番の阿川君の自己紹介が響く教室。
そこから見えるのは青く澄み渡る空と不安だらけの心。
「……アシンメトリーだ……」
出席番号二番の井口さんの自己紹介が始まるのと同時に俺は頭を抱えて机に伏せた。
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