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私は今、一人の殺人犯を目の前にいくつかの書類を並べ、椅子に掛けているコートに手を添える。
この女の容疑は殺害、無罪だった父親に有りもしない容疑をきせ、有罪にした裁判官、坂城雄二を共犯2人で殺害した。
女は泣きながら私に話す。
「殺したのは事実よ、でも…」
「でも、何?」
優しい口調で返した。
「殺すつもりはなかった」
私はこういう殺人犯を何人も見てきた。殺すつもりはなかった、気が付けば殺していた、殺したかった。
どんな理由であろうと私の仕事は弁護士。
裁判でどれだけ罪を軽く出来るか、どれだけ真実を語れるか、どうすれば勝つか。
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