被告人 有水美奈

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私は弁護士の部屋に隔離されてるような気分で椅子に座っている。 目の前にいる弁護士は私の口から出る言葉を一枚の紙に書き写している。 「私は殺したけど、あいつに誘われたの、殺害の計画を立てたのもあいつ、最初は殺すつもりじゃなかった」 そう、私は殺しなんてすると思わなかった。 父は何処にでもいるようなサラリーマンで、家でも普通の父親だった。父は周に1、2回程度に職場近くのスナックに職場仲間と飲みに行っていた。 あの日も普段と変わらない感じでスナックに飲みに行ったらしい。仲間を連れて10時過ぎに。その日は珍しくやけ酒だったみたいで、かなり酔っていた。後から聞いた話しだと、取引先との契約にミスがあり、契約解除になってやけ酒になったらしい。
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