ナツメ

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とても、短い時のなかを あなたと歩きました 月でも星でもない ナツメ色の外灯が あなたと僕を照らしてました 聞きたかったことも 触れたかったことも 言いたかったことも全部 聞けなかったけど 触れなかったけど 言えなかったけどそれでよかった この距離がこれ以上 縮まるということを あなたは望んでいたりしますか? この日々がこの先も 続いていくということを ぼくはきっと何処かで 強く願ってる 線をひいて、またがないよう 規制かけてきたけど 少しずつ消えかけてしまってないかな あなたが遠くて遠くて悲しかったのに 今はもうこんなにそばにいるから 忘れてしまいそうだよ 言い聞かせてきたことを とても、やわらかな灯りのしたで あなたは笑いました。 月でも星でもない ナツメ色の外灯が それを優しく照らしてました。 またね、の約束 オヤスミのさようなら ナツメの灯りは夜に溶けて ぼくは帰ろう あなたに手を振ったら ・
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