学校を抜ける高揚感と二度寝の至福は癖になる

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―――6月25日 1時15分  俺の名前は前島ハル。現在、みーちゃんに拉致られ中だ。 そう、みーちゃんが悪い。 屋上で飯を食った後、午後に授業があるにも関わらず俺達は連れ回されている。 多分授業には間に合わないサボリってヤツだ。 タイムトラベラー。 すべては、タイムトラベラーの話を聞いたのが間違いだった。 楓とトキサダは興味を持ちやがって、みーちゃんの言うままに学校を抜けやがった。 当然の如く楓は俺を引きずり離してくれなかった。 「あ~ぁ、僕、今月授業サボるの五回目なんだよね。ちょっとまずいなぁー」 とトキサダが歩きながら呟いた。 じゃあ学校抜けるなよッ!俺を巻き込むなよッ!とツッコむと 「女の子からの誘いは断れないよ」 と抜かしやがる。ふぁっく!!このスケコマシがっ!  みーちゃんの言うタイムトラベラーが写った写真は、 四丁目の『ポルターガイストに悩まされる森島さんの家』の近くにあるオカルト博物館にあるらしい。 オカルト博物館と言っても、館長が趣味でやっているようで、 自分が気に入ったオカルトマニアにしか中に入れてくれないそうだ。 みーちゃんはすでに拒否されたらしい。 じゃあ博物館って名乗るなよ!と思った人は俺だけじゃないはずだ。
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