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「あ~! また僕の嫌いなの入ってる~!」
男の子は不服そうな声をあげる。
「好き嫌いしちゃダメでしょヒロ君。
でも何が嫌いなの?」
「ん~とね~
これー!」
男の子は自分用の小さいスプーンを握ると、
それでシチューの器の中身をつついた。
母親が男の子がつついているモノを見てみると、
それはドロッとしている丸い形をした具だった。
「噛んだら中からドロドロした奴出てくるから僕コレ嫌い~!」
「どうしてヒロ君?
とろけるぐらい柔らかくてソレ美味しいのに~
好き嫌いしてちゃ大きくなれないわよ。
ちゃんと食べなさい。」
「うぅ~…
はぁ~い。」
男の子は渋々頷いた。
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